質量分析装置

● 装置の概要 ●
機  種
日本電子製二重収束 質量分析計
JMS-700
性  能
感度 0.03 ng(R=500の時)
ステアリン酸メチルのM+
をS/N≧10 で検出
分解能 60,000(10% Valley)
質量範囲 EI-MSm/z 1〜800
CI-MSm/z 1〜800
FAB-MSm/z 1〜10,000
イオン化電圧 70eV(EI- MS)
試料量 数百μg〜1mg程 度

装置の原理

 有機化合物を熱電子などによりイオン化し,得られた様々なイオンを電場や磁場を用いてその質量/電荷(m/z)に応じて分離した後,検 出・記録す る装置です。
1.イオン化法
1)EI (Electron Impact):電子衝撃イオン化法
 試料を高真空下で加熱して気化させた後,高エネルギーの熱電子を衝突させてイオン化させる方法で,熱に安定な揮発性化合物に有効です。
2)CI (Chemical Ionization):化学イオン化法
 メタンなどの試薬ガスに電子衝撃を加えて試薬イオンを発生させ,これにより試料分子から擬分子イオンを生成させる方法で,分子イオンが不安 定で観測され にくい試料に有効です。
3)FAB (Fast Atom Bombardment):高速原子衝撃法
 試料をグリセロールなどのマトリックスと混合し,これにArの高速中性子を直接衝撃してイオン化する方法で,難揮発性化合物,熱不安定性化 合物,高分子 量化合物のイオン化に有効です。
2.分  離
 イオン化した分子イオンや開裂イオンを磁場の方向収束で分離する単収束方式では,m/zが1の質量差を識別します(低分解能測定)。磁場で 方向収束した 後電場で速度収束する二重収束方式では,m/zが1/1000質量(ミリマス)単位の分離(高分解能測定)が可能であり,分子式を求めること が出来ます。

操作方法

専門のオペレータが行います。

申し込み窓口

王生 麻里 質量分析室(自然科学1号館1F) 076-234-4429 または 076-234-4430

申し込み

「依頼サンプル」に「質量分析申込書」を添えて申し込んで下さい。

使用料金
     
(円/1検体)
   低分解能測定  高分解能測定
EI-MS 1,430 2,600
FAB-MS 2,080 3,250
*研究者自身によるFAB低分解能測定は、1時間あたり1,300円.

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