研究方針

 精密分子構築学研究室では,次に掲げる研究テーマを基盤に研究活動を行うと共に,それらの研究生活を通して,有能な,社会が求める人材を養成することを主目的に,日夜,研究・教育をおこなっています.我々の研究活動に興味を持つ若き人材を求めています.金沢大学薬学部の学生諸君や他大学,他学部のみなさん,修士課程,博士課程から我々のグループに参加してみませんか.きっと,充実した研究生活があなたを待っていますよ.
 現在我々の研究グループでは以下のトピックを主研究テーマに,強い生物活性を有する高付加価値物質の創製を最終目的として研究を進めています.

  1. 有機金属錯体の特性,とりわけロジウム錯体[例えば[RhCl(CO)2]2]やジコバルトオクタカルボニル[Co2(CO)8]を活用した新規高選択的反応(高立体選択的反応,高位置選択的反応等)の開発とその生理活性物質合成への応用
  2. 酒石酸等の天然由来光学活性物質を活用する生物活性物質の高選択的合成
  3. アレンの特性を活用する新規反応の開発

(1) 高選択的反応の開発

(a) 酒石酸エステルから導いたエンイン化合物を,対応するアルキン-Co2(CO)6錯体に誘導後,Pauson-Khand反応に付すことにより,光学活性bicyclo[3.3.0]octenone及びbicyclo[4.3.0]nonenone誘導体を高立体選択的に合成する手法を見出しました.

Scheme 1

Scheme 1


(b) アレン類のRh(I)触媒を用いた分子内Pauson-Khand反応を基盤として,アルキン-Co2(CO)6錯体のPauson-Khandでは合成が困難とされていたbicyclo[5.3.0]decane及びbicyclo[6.3.0]undecane骨格の1工程合成法の開発を報告しました.

Scheme 2

Scheme 2


(c) 電子求引性置換基内蔵アレン類のendo型環化反応により,5員環から9員環までの効率的な複素環構築法の開発を行っています.

Scheme 3

Scheme 3


(d) アレンの特性を活用した2,3-置換インドールの新規合成法やインドール-2,3-キノジメタンの新規発生法を見出しました.

Scheme 4

Scheme 4


(e) Co2(CO)8を用いるカルボジイミド体の触媒的ヘテロPauson-Khand反応を開発しました.

Scheme 5

Scheme 5


(f) ジアレンの生成を基盤とする多環状化合物の効率的合成法を開発しました.

Scheme 6

Scheme 6

(2) 生物活性物質の高選択的合成

(1)で新たに開発した高選択的反応を鍵反応として合成した生物活性化合物をFig. 1にまとめました.


Fig. 1

詳細について情報入手希望の方は,是非連絡ください.


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