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報道ダイジェスト:記事

「発がんリスク 判定に道 DNA修復能力で新測定法」 血液で検出 簡単、高精度 金大 松永教授が開発

金大医薬保健研究域薬学系の松永司教授は16日までに、傷ついた体内のDNAを修復する能力を測定する新しい検査法を開発した。少量の血液を採取するだけで済み、従来の方法よりも検査期間を大幅に短縮、患者の体の負担を減らせる。簡便ながら測定値の信頼性は向上しており、DNA損傷によって高まる発がんリスクの評価、個人差に応じた予防対策に道を開く医療技術として期待される。

新しい検査法は、直接的には治療が難しい「色素性乾皮症」の早期診断を目的に開発された。患者から採取した血液の細胞に紫外線を当て、DNAがどれだけ傷ついたかを測定。時間の経過とともにどの程度修復されるかを見る。これまでに特許を出願した。

紫外線やたばこの化学物質で、体内のDNAが傷つくと、がんや突然変異が起きやすくなる。これを防ぐため、細胞内にはDNAを修復する仕組みがあるが、色素性乾皮症ではこれができない。従って、発がんリスクが高く、皮膚がんで健常者の数千倍、臓器のがんでは数十倍とされている。
今回開発された検査法は、数日で結果が出る。DNA損傷量を直接測定することから、正確な数値が得られるという。従来の検査法は、皮膚の採取が必要で体への負担は大きく、結果がでるまで数カ月かかった。

松永教授が開発した検査法を基に将来、健常者のDNA修復能力の個人差を診断し、がん発生のリスク判定ができるようになる可能性もあるという。松永教授は「健常者の発がんリスクも見極められるよう、検査の精度を高めたい」と話した。

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