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報道ダイジェスト:記事

患者応対、調合・・・・鋭い視線 薬剤師の“仮免試験”緊張 2010年度から本番 大学実践態勢整備へ

薬剤師を目指す学生が大学病院などで参加型の臨床実習を受けるに当たり、知識や技能などを身につけているかを見極める能力試験のトライアル(試行)が三日、金沢市角間町の金沢大で行われた。研究中心の大学から実践的な薬剤師養成にも力を入れ始めた大学の取り組みを報告する。(報道部・高橋雅人)

金大が初試行

トライアルは、この能力試験の精度を高めるため、国公立大としては初めて実施した。参加型の臨床実習は二〇〇六年度から薬学部が六年制になったことにより、初年度の学生が五年生になる二〇一〇年度からスタートする。全国の薬学部や薬科大が共同で事前に学生の力をチェック。能力試験に合格した学生が実習に参加する。

この日は薬学部の三年生三十二人が患者への応対や医師の処方せんを見て薬剤を調合するなど六種類の課題にローテーションで二人ずつ取り組んだ。それぞれ課題を読む時間も含めて六分間で、一人の受験者に対して国内各地の大学教員ら四人が評価し、その場で気が付いた点を指摘した。

患者に薬の飲み方や一日の量などを説明する課題では、大学の演劇部員が患者役を務めた。評価者は言葉遣いや身だしなみ、説明の丁寧さなど十数項目を細かくチェック。説明に一生懸命になるあまり、患者に肝心の薬を出し忘れる学生もおり、評価者が苦笑いしながら指摘する場面もあった。

薬を調合する課題は粉末と液状の二種類。白衣にマスク姿の学生は棚に置かれた瓶から、薬を注意深く取り出して量を調べた。どの学生も緊張気味。

シリンダーを前にしばらく固まった後、何度も水洗いを繰り返したり、量を計算して三日分を用意しなければならないのに一日分だけですましてしまったり、、悪戦苦闘していた。

評価者は「蒸留水で洗った後は精製水で洗うように」「さじを使い終わったらガーゼで薬をふき取るように」と注意していた。

課題を終えた小沢秀介さん(二二)は「調合は昨年十月の実習で一度やったくらい。事前に頭で考えてきたけど、正しくはできなかった。ただ、いきなり現場に立つことに比べたら、このような機会があるのは良いこと」。増井公祐さん(二一)も「患者への服薬指導が知識を試されて一番緊張した。本格運用の際はもっと重圧を感じるはず」と後輩を思いやった。

実務責任者を務めた山田清文教授は「評価者の意見が分かれたときの対処や、課題が外部に漏れないようにするなど、まだ課題は多いが、今後ほかの大学のトライアルも踏まえて態勢を整えていきたい」と話した。

写真=薬剤を調合する受験生の動きに目を凝らす評価者=金沢市の金沢大学角間キャンパスで

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