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報道ダイジェスト:記事

中国・内モンゴル自治区で実験 ヤギ成長促す化合物

金沢大の染井正徳教授(六四)=薬学らが、中国・内モンゴル自治区の阿拉善(アラシャン)で、ヤギの毛の成長を促す化合物の実験に成功した。染井教授は「この化合物を使えば、ヤギの餌に必要な草を減らし、砂漠の緑化を進めながら、カシミヤやヤギ肉の増産が図れる。現地の自治体関係者も強い関心を示している」と話している。(報道部・伊藤弘喜)

金沢大の染井教授ら成功

染井教授は今年五月、阿拉善を訪問し、皮膚や生殖器の血管を拡張する化合物を毎日一ミリグラム与えるとヤギを一頭ずつ確保。
 七月、さらに六頭を購入し、うち三頭に化合物を与えた。九月に再度、現地を訪れ、計八頭を観察した結果、化合物を与えたヤギは、毛の量や光沢、体の大きさなどで勝り、毛の生え始める時期も通常より二ヶ月早く、発情期も頻繁に訪れると分かった。
 染井教授は化合物を与えたヤギについて「毛は地肌が見えないくらい生えていた。用具がなく、体重や体長を正確に計れなかったが、化合物を与えていないヤギと比べて明らかに大きい」と話した。来年三月の刈り取り時期に、毛の量などのデータをとるという。
 ヤギは草を根こそぎ食べ、砂漠化を進めるとして、阿拉善の地元政府は二〇〇〇年から、放牧数を一平方キロあたり百頭以下に抑える政策を実施。カシミヤの生産で生計を立てる遊牧民が困窮していたため、染井教授らが対策を探っていた。

写真=化合物を与えたヤギ(手前)と与えなかったヤギ(奥)。色つやや毛の量が違う=中国・内モンゴル自治区の阿拉善で(染井教授提供)

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