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ディーゼル微粒子 尿で吸入量判定 喫煙などの影響受けず 大気汚染の被害解明へ 金大大学院 早川教授ら

ディーゼル微粒子をどれだけ吸い込んでいるかが判定できる超高精度の尿検査を、金大大学院自然科学研究科・薬学部の早川和一教授(環境衛生化学)と鳥羽陽講師が発明し、特許を出願した。全国各地の大気汚染訴訟でもディーゼル排ガスの健康被害が問題視される中、喫煙などの要因を除外してディーゼル微粒子だけの影響度合いを解明するのに威力を発揮するという。
写真=ディーゼル微粒子を吸い込んだ人の尿に特徴的な物質を検出する鳥羽講師(手前)と早川教授=金大自然科学棟
 この方法は、ディーゼル微粒子だけに含まれる「1-ニトロピレン」という物質を人が吸い込んだ際に、体内で変化して尿から排出される数種類の物質を検出する。早川教授らは、非常に微量しか含まれていない物質を検出するため、尿中の邪魔な物質を取り除くなどの処理をすることで、世界で初めて人の尿から検出することに成功した。
 大気中を浮遊する粒子状物質の多くがトラックなどのディーゼル車から排出されており、肺がんやぜんそくなど呼吸器疾患の原因とされる。尼崎や名古屋、東京などの公害訴訟でも、ディーゼル微粒子による健康被害が取り上げられてきた。
 ただ、大気中に浮遊しているディーゼル微粒子そのものを測る調査は行われても、人が吸い込んだ量を測る方法がなかったため、どれだけ吸ったら健康被害が現れるのかは解明されていない。
 早川教授らは、ディーゼルの燃焼で特徴的に出てくる「1-ニトロピレン」に着目。たばこや工場排煙、焼き肉などの影響を受けることなく、ディーゼル微粒子を吸い込んだ量だけを測定できるようになった。早川教授は「多くの人の尿を調査することで、ディーゼル微粒子の健康影響についてわかるだろう」と話している。

写真=ディーゼル微粒子を吸い込んだ人の尿に特徴的な物質を検出する鳥羽講師(手前)と早川教授=金大自然科学棟

お問い合わせ先: 早川和一;hayakawa@p.kanazawa-u.ac.jp

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