薬学類・創薬科学類,大学院薬学系ホーム > 研究室・教員 > 報道ダイジェスト > 記事

報道ダイジェスト:記事

骨粗鬆症 治療薬開発に一役 金大・米田教授グループ 同じ状態の細胞を開発 特許出願

骨粗鬆症や関節リウマチにかかったのと同じ状態になっている実験用の細胞を、金大大学院自然科学研究科・薬学部の米田幸雄教授(分子薬理学)らの研究グループが開発し、治療薬の開発に利用できるとして特許を出願した。この細胞は、骨を作る細胞の遺伝子を操作してできたもので、骨粗鬆症や関節リウマチの病状を探る上でも、重要な発見といえる。
 骨がもろくなる骨粗鬆症や、軟骨が減ってしまう関節リウマチには、活性酸素が関与しているとされる。活性酸素は「体をさびさせる物質」として一般にも知られ、さまざまな病気や老化の原因になっているとされる。
 そこで米田教授や檜井栄一助手、宝田剛志教務職員は、活性酸素を取り除く働きの遺伝子「nrf2」が、骨を作る細胞で強制的に働くように遺伝子を操作することで、骨粗鬆症や関節リウマチの治療につながると考え、マウスなどで実験を始めた。ところが、活性酸素は確かに取り除かれたものの、骨を作る細胞の成長が止まってしまった。
 その原因を分析すると、活性酸素を取り除く働きの遺伝子「nrf2」は、骨を作るのに欠かせない別の遺伝子をブロックしていることを発見。活性酸素を取り除こうと、「nrf2」が働きすぎると、かえって、骨粗鬆症や関節リウマチを悪化させることが分かった。
 治療を目指した当初の計画は失敗だったが、この研究から生まれた細胞は、骨を作る働きが弱くなった細胞であり、骨粗鬆症や関節リウマチにかかったのと同じ状態の細胞として、実験用に利用できる。米田教授は「この細胞を使って治療薬になりそうな物質を次々に試すことができ、開発がスピードアップできる」と話している。

お問い合わせ先: 米田幸雄;yyoneda@p.kanazawa-u.ac.jp

↑ ページトップへ