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原料開発で大量合成 金大薬学部グループが特許申請 「モナチン」加熱後も味変わらず

甘さが砂糖の800-1400倍でカロリーゼロの天然甘味料「モナチン」の大量合成に、金大薬学部の石橋弘行教授(機能性分子設計学)と田村修助教授らの研究グループが成功し、特許申請した。現在市販されている人工甘味料は熱を加えると甘味が失われるが、モナチンはそのままの甘味を保ち、煮物や焼き菓子などの料理にも使えるという。
 モナチンは南アフリカに生える低木の根の皮に含まれる天然甘味料で、同国の大学が11年前に分子構造を特定した。すっきりした後味の優れた甘味料として注目されたが、乾燥した根の皮83キロからのたった1.73グラムしか抽出できないことから、化学薬品を原料として人工的に合成する方法が求められていた。
 これまで東大と国内企業がモナチンの合成法を共同開発したが、この方法では原料に対して取り出せるモナチンの量はわずか1.42%と、実用化には程遠かった。
 金大グループは、原料となる特殊な化学薬品を開発した上、反応を促進させる触媒を工夫することで、一気に薬品を反応させモナチンを作る方法を編み出した。この結果、原料に対して取り出せる量を40-50%まで高めることができた。
 モナチンはこれまでわずかしか製造できなかったため、安全性を確認する試験は行われていない。ただ、南アフリカの現地人が経験的に木の根に甘味を見出し、古来からモナチンを利用してきたことから石橋教授は「安全性に問題が無い可能性が大きい」としている。
 今後、金大は共同研究できる企業を募り、モナチンの大量生産に向けて開発を進める。

お問い合わせ先:石橋弘行;isibasi@p.kanazawa-u.ac.jp田村 修;tamura@p.kanazawa-u.ac.jp

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