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機能性分子合成学

主な研究テーマ

  • 新しい反応活性種の開発と有機合成への展開
  • 生理活性天然物の全合成
  • 機能性有機分子の創製

研究の概要

1.新しい反応活性種を用いる有機合成反応の開発

従来の有機合成反応は、カルボカチオンやカルボアニオンなど、プラスやマイナスという一つの極性を利用して行われてきました。我々は、同一分子内にプラスとマイナスの二つの極性を有する反応活性種を利用することによって、従来困難であった有機合成反応を可能とする手法の開発を行っています。具体的には、ルイス酸を用いて3-アルコキシシクロブタノンを活性化することによって生じる活性種1 を用いることによって、炭素―酸素、炭素―窒素、炭素―炭素多重重結合との形式的な[4+2]型の環化付加反応が進行することを見出しました。プラスとマイナス極性の相乗効果によって、従来のDiels-Alder 反応では実現困難であった有機反応を可能とし、薬によくみられる六員環構造を含む様々な環状加工物の有効な構築法を研究しています。

2.生理活性天然物の全合成と新しい反応の開発

自然界に存在する多くの資源から将来薬に繋がる有用な生理活性を持つ有機化合物が多数単離されています。しかしこれらの化合物はごく微量であることが多く,安定に供給することが創薬研究では重要な課題の一つです。私たちは,この様な天然物の中で複雑な骨格と興味深い生理活性を持つ天然物(下図の化合物群)に着目し,それらの不斉全合成研究及び全合成に必要な新規反応の開発に取り組んでいます。

新規反応としてはカルバニオン種を用いる δ-対称ジケトンの不斉非対称による不斉四級炭素の構築法,求電子的トリメチルクロロ化反応,軸不斉クロマノンの効率的合成法の開発を目指して研究を展開しています。

最近の主な発表論文

  • Matsuo, J. (2014), 1,4-Zwitterionic intermediates formed by cleavage of a cyclobutane ring and their cycloaddition reactions, Tetrahedron Lett., 55, 2589-2595.
    DOI: 10.1016/j.tetlet.2014.03.053
  • Yabuuchi, Y.; Kuzuguchi, T.; Yoshimura, T.; Matsuo, J. (2016), Synthesis of α-halo-γ-hydroxyenamides by titanium tetrahalide-mediated addition of aldehydes or ketones to ynamides, Org. Lett., 18, 4951-4953.
    DOI: 10.1021/0cs.orglett.6b02526
  • Kuzuguchi, T.; Yabuuchi, Y.; Yoshimura, T,; Matsuo, J. (2017), Synthesis of multisubstituted phenols by formal [4+2] cycloaddition of nucleophilic alkynes with 3ethoxycyclobutanones, Org. Biomol. Chem., 15, 5268-5271.
    DOI: 10.1039/C7OB00827A
  • Shima, Y.; Igarashi, E.; Yoshimura, T.; Matsuo, J., (2017), Reactions of nitrosobenzenes with cyclobutanones by activation with a Lewis acid, Synlett, in press
    DOI: 10.1055/s-0036-1588469

教員紹介

  • 松尾 淳一 教授

    専門分野

    有機合成化学、有機反応化学

    所属学会

    日本薬学会、日本化学会、有機合成化学協会

  • 吉村 智之 准教授

    専門分野

    有機合成化学

    所属学会

    日本薬学会、有機合成化学協会

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